★フレミッシュ織(フラムスクヴェヴナド)
こんにちは。
今日は、私が数年前から個人的に好きで集めていた
スウェーデンの伝統手工芸フレミッシュ織をご紹介します。
スウェーデン語で書かれた図案集やフレミッシュ織を紹介した本は
あるのですが、スウェーデン語が出来ないので今回はスウェーデン手工芸について
たくさんの著書がある山梨幹子さんの【スウェーデン伝統手工芸展】という本から
抜粋してご紹介します。
北欧は冬が長いということもあり、お家の中でできる手工芸が発展してきた文化があります。
でも最近は、男女平等で共働きが当たり前の世の中で、手工芸をする方が減ってきているという
寂しい現状があるようです。日本でも、昔は母が手作りの洋服を作ってくれたり通園バッグを
凝った刺繍で彩ってくれたり・・・いまは、あまり手作りをしなくなっていますよね。
フレミッシュ織はその名の通りフランドル地方の織物の意である。それは16世紀スウェーデンで
普及していた直立型織機によって織られたつづれ織りの一技法で、麻糸の経糸にウールの柄糸を
緯糸にして絵柄を自由に織り出していく織物である。技法的にはルイ14世によって設立された
「ゴブラン工房」のゴブラン織と同じであり、それがルネサンス期にフランドルのブリュッセルに工房が
移されヨーロッパの王侯貴族から注文を受けて製作されていた。それが、ドイツ、デンマークを経由して
スウェーデンに伝わったらしい。またこの織物はスウェーデン王室直系の工房でも織られていた。
それが貴族の館や牧師館でも用いられるようになり、やがて渡り職人や牧師の家族たちによって
地方の農村に伝えられていった。
特にスウェーデンの南部、スコーネ地方ではこの織物が盛んに織られ、図柄はヨーロッパで
織られていたように花、鹿、馬、オウム、アダムとイヴなどであるが、職人の写実的な描写は
単純化され素朴な農民の織物として土着のものとなった。
このフレミッシュ織は近年になって小型の木枠の織機でも手軽に織られるようになり、
図柄も古典的モチーフばかりでなく現代的な絵画的なものも織られるようになった。
(山梨幹子著 スウェーデン伝統手工芸展より)
1970年代に、フレミッシュ織はとても流行したようですが最近は織る方も少なくなり衰退していると
聞きました。本当に残念なことですね。
↑ テキスタイルデザイナー/シャスティン・マウリッツソンさん
↑ フレミッシュ織のウール糸
↑ 糸から染色しています。
↑ 直立型織機
↑ 古典柄
↑ モダン柄
フレミッシュ織はとても手間のかかる手工芸です。長い時間をかけて作られたヴィンテージの
織物を味わっていただけると嬉しいです。
近日、フレッシュ織の壁掛けをアップします。
モダン柄あり、復刻の古典柄あり・・・
織物の壁掛けは、飽きたらクルクルと丸めて片付けられるので
インテリアを替えるのもお手軽です。
軽いので、壁の耐荷重も考えなくても大丈夫です。
いろいろアップしますので、お楽しみに!